おはようございます。漢仁です。
今日の話は、ちゃんと意識していないと右から左に聞き流してしまいそうな耳タコなお話ですが、意外と見過ごしがちな「継続することの中にある大切な要素」について、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
「小さなことをコツコツ地道にやることで、いつかはそれが力となって大きな目標や夢を叶えられますよ」という意味で、続けることの大切さを教えてくれる諺です。
「継続は力なり」
この諺(ことわざ)は、最近では結果が出た時にもよく使われます。
「コツコツやって良かったね~」とか「凄いね~!やっぱりやり続けるってことは大事だね!」という場面で、成し遂げた成果にスポットライトが当てられることも多いのではないでしょうか?
あとは、最初はできなかったことが段々上手になって、最後には出来るようになった時にも「継続は力なりですね」って言われますよね。
「継続」している途中というのは、プロセス(過程)の中にあって、まだ結果が出ていない段階なので褒められることはあまりないのですが、本当はこの「継続中」の時が非常に重要なんです。
そこで今日は結果が出る前の途中の話、花で言うと「咲く前の蕾の状態」の話をしたいと思います。
皆さん「木を植えた男」という話は聞かれたことありますか?
1987年にアカデミー短編アニメ賞を受賞したフレデリック・バックの監督・脚本で有名になり、その後、絵本も発売されていましたね。
絵本も見ましたけど、DVDが私の宝物になってます。
現在では、世界中から沢山の観光客が訪れている美しい南フランスのプロバンス地方ですが、そのプロバンスがまだ荒れ果てた大地だった頃、その大地にドングリを植え、樫の木を育てようとした男の物語があります。
残念なことに、そんな男が実際にいたのか、そんな場所が実際にあったのか、何をモデルにされたのかはわかっていないので、この作品は全くのフィクションであり、実際にあったお話ではないそうです。
あの日本のアニメーション界の巨匠、高畑勲監督が感銘を受けた大好きな作品だそうです。興味のある方は是非ご覧ください。
youtu.be※ YouTubeでは、3分割されてますがご覧になれると思いますよ。
2話
3話
私がこの作品を観た時に思ったこと。2つ。
1、継続するということは単にある一定の期間にやり続けるということではなく、その一瞬に出来ることを精一杯やるってことの積み重ねだということ。
2、継続したことが果たして報われるのか?結果としてこの先どうなるのか?ということが誰にも分からないけど、それでも信じてやり続けることが大切だということ。
私たちの日常生活において、継続したことが間違っていて取り返しがつかないことになることもあります。
でも、継続すべきじゃなかったとしても、それは未来のある時期にいまこの時点を過去の出来事として振り返った時に初めて「あれは間違っていたなぁ」とか「やり方が拙かったなぁ」などと省みることが出来るわけで、やっているいまの時点では正しいことだと信じてやるしかないってことですね。
私たちは不確かなことや、どうなるのか結果すらも分からないことや前例のないことに対しては、失敗するのを恐れて誰もが躊躇しますよね。
一生懸命やったことが無駄に終わるかも知れないなんてわかってたら、なかなか本気で取り組むことは出来ませんよね。
この木を植える男って植樹してたわけじゃなくて、ドングリの実を植えてたので芽が出るのか、木が生えるのかどうかなんてわからなかっただろうし、ましてや数年後緑で覆われるなんて想像もできないことなのに、夢だけを信じて続けられていることが凄いことだと思いました。
さて、話は変わりますが、日本版「木を植える男」としてNHK「プロジェクトX」でも紹介された故、佐藤良二さんという方がいらっしゃいます。
今度は実際にあった話でフィクションではありません。
太平洋と日本海を桜で繋ぎたいという夢を実現させるために、名古屋から金沢までを結ぶバス路線【名金急行線】の道路沿いに、桜を植え続けた旧国鉄バス乗務員の佐藤良二さんの生涯を描いた作品です。
出典:中日新聞
https://www.chunichi.co.jp/article/3427
決して裕福だった訳ではなく、バスの運転手だけではやっていけないので自宅を民宿にして桜の苗木を購入していたって言うから本当に凄い執念ですよね。
彼自身は若くして病気で亡くなられてるんですが、彼の残した功績が大きいですよね。
バスの運転手さんが給料で桜の苗木を買った。
それ自体はそれがどうしたって話ですが、植え続けたとなれば話は別で、しかも10年間で2000本!自分の給料でですよ。
いまもその桜を見ようと地元を訪れる人が後を絶たないことから、岐阜県では町興しに桜が重要な役割を担っているようです。
出典:じゃらんネット(写真は岐阜県高山市荘川町の御母衣ダム湖畔の桜)
https://www.jalan.net/kankou/spt_21603ac2100133178/
ところで皆さん!ここまで2つのやり続けた人のお話を紹介しましたが、皆さんは何か継続されていることはありますか?
自分以外の誰かのために自分が夢中で取り組めることってありますか?
次は「そんなことやって何の役に立つんだ?」と周囲に不思議がられても、周りの人から指をさされて「あいつは馬鹿だ」と言われても、やり続けたからこそ分かること、また、結果としてやり続けなければ絶対に得られない「そこから生まれた成果」についてお話したいと思います。
トイレ掃除で有名なイエローハット創業者の鍵山秀三郎さんは言います。
「たかがトイレ掃除、されどトイレ掃除」
「平凡で単純なことを心を込めて一所懸命にやる」
「平凡なことだけど徹底してやった人にしか分からないことがあります」
toyokeizai.net5年半ほど前の記事ですが・・・
いまでは有名なトイレ掃除ですが、始めた時は鍵山さんお一人で掃除をされていて、奥様が子どもさんを連れてお手伝いしたこともあるそうなので、その時はただの熱心なトイレ掃除だったんでしょうね。
しかし、やがてその掃除の徹底ぶりが話題になり、掃除を学びたいという人が増えて、会社に掃除の見学に来る人が現れ、NPO法人が設立され、いまや 国内10ブロック122箇所、海外1ブロック(ブラジル・中国・アメリカ・台湾)に拠点を持つ、社会に影響を与えるほどの組織になりました。
私はその法人の会員ではありませんが鍵山秀三郎さんの「凡事徹底」を座右の銘にしています。
人材育成の仕事を始める時に掃除に学ぶ会の体験会みたいなのがあって、そこで初めて本気のトイレ掃除を学びました。
このトイレ掃除が無かったら今の私はいません。
下記は私が実施した企業研修でトイレ掃除を導入したお話です。
⇩こちら
www.kansblog.com※今も昔も、同じようなこと書いてますね(笑)
最後になりますが、私生活においても自分の子ども達がやったことのないことがあれば、あえて私一人でやらずに子ども達も誘って経験させるようにしています。
そのことを子ども達には「体験に勝る学び無し」と言って「知識を得て理解するよりも、実際に失敗を繰り返して何度もチャレンジして、出来るようになって初めてわかることもあるんだよ」と子ども達に教えています。
子ども達は私が楽をしたいだけと思っているようですが・・・(笑)
「些事多能」といって、たとえ些細なことであっても色んな事が何でも出来る多才な能力のことを素晴らしいと言う人もいます。
でも私は「これしか出来ないということを徹底してやり抜くこと」も大切だと思います。
私自身もすぐに結果が出なくても、誰にも認めて貰えなくても、精一杯いま自分の出来ることをやり続けたいと思っています。
成果は後から必ずついてくると信じて・・・
皆さんも一生涯掛けて何か継続してやり続けられることを探してみませんか?
最後までお読み頂き有り難うございました。感謝。
漢仁
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